四国地方自立準備ホーム勉強会・研修会を開催

お知らせ

2023年12月20日午後1時30分から4時30分まで、高松保護観察所の会議室をお借りして四国地方自立準備ホーム勉強会・研修会を開催しました。

このイベントには、8つの団体から合計17名が参加しました。そのうち、14名が会場参加、3名がオンライン参加でした。日本自立準備ホーム協議会(日準協)から千葉副代表理事、野田副代表理事、津山副代表理事が参加し、さらに四国地方更生保護委員会から2名、高松保護観察所から2名の参加がありました。

最初に四国地方更生保護委員会の西江事務局長より、ご挨拶と現在のご報告をいただきました。その後、日準協の津山副代表理事がイベントの趣旨等に関する説明を行い、自立準備ホームのパンフレットを新たに作成して、今後、関係各所に配付・設置を進めていくことが発表されました。

続いては、自立準備ホーム香川・止まり木の大川理事がコーディネーターを務め、日準協の千葉副代表理事、野田副代表理事、泉理事がパネラーとして登壇し、自立準備ホームの現在の運営状況について、質問に基づいた発表と、会場参加者を巻き込んだパネルディスカッションが行われました。

休憩後には、各事業所が抱える課題の共有が行われ、会場とオンラインで分かれて議論が進められ、その後全体で振り返る時間も設けられました。全体討論では、いくつかの重要なテーマが取り上げられました。出された主な意見は次のとおりです。

  • 全国各地のホームの違いに関する情報をもっと詳しく知りたい。それぞれの準備ホームの違いや強みなどを理解し合うことで、さらにより良い施設運営や当事者支援に繋がると思う。
  • 若年女性の診察同行に関して、ホームスタッフの同行を拒否される事がある。→医師との連携について電話で情報を共有できる病院もある。ケアカンファレンスを提案し、情報共有を進め、より良い支援に繋げる事も大切である。
  • 私どものホームは立地条件が悪いという問題があるが、依存症の方などからしたら誘惑がないという側面もある。
  • 児童福祉施設退所者等のアフターケア加算のような仕組みがあれば、再犯防止や地域定着に寄与するだおうから、法務省に働きかけてみてはどうか。
  • 若者と高齢者の食事の金額が同じであるが、若者の栄養摂取には不足しているのではないか。
  • 無収入の方について、自立準備ホームでの生活は生活保護基準を下回っているのではないか。
  • 各地域で生活保護支給基準が異なっている。生活扶助や医療扶助については認められている地域、認められていない地域の両方がある。
  • 生活保護の医療扶助については、例えば自立準備ホーム在所中の医療単給ができる場合とできない場合とでの更生につながった率などを比較検討し、全自治体で単給支給ができるように、厚生労働省に働きかけてはどうか。

参加者からは、イベントを通じて自立準備ホームに関する理解が深まったという感想が寄せられました。

四国地方更生保護委員会と高松保護観察所の協力により、今回の勉強会・研修会を成功させることができました。改めて、ご協力いただきありがとうございました。